こっこにゃんのお部屋

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【漫画ネタバレ】第137話 桃源郷からの船出【BEASTARS】

ジュノはレゴシに、最近太ってしまったと話す。
ルイのことを好きだと気づいたその日から、彼を想えば想うほど食欲が増してしまうのだ。
「心の奥底ではルイ先輩のこと食べたいのかも」そう話すジュノに、レゴシは俺もさんざんそれで悩んできたと言う。
そして、草食獣との恋愛の極意は「気の持ちよう」と答える。
レゴシが「自分はハルちゃんを食べちゃうんじゃないか」「この恋はやめるべきではないか」と思うのは、大体自分のコンディションが悪いときだ。
そういうときは体にいいものを食べて運動して寝る。どうあがいても自分は肉食獣だし、上手に自分の本能と向き合うべき。
それでも過ちを犯したときはすべて終わり。だからこそ俺たちは命がけで心を健やかに保つべきじゃないか。
レゴシはそう、ジュノに話して聞かせた。
「…重いですね」と言うジュノに、「異種族との恋愛は重いよ」と答えるレゴシ。
気の持ちようと言う点ではレゴシも今、調子がよくない。
メロンやレアノのことを思い出しては、尻尾が重くなる。
その時、ジュノのお腹が鳴った。
レゴシはジュノを食事につれていく。

二匹で歩いていて、レゴシはあることに気付く。同族の男女が歩いていると、皆が道を開けてくれるのだ。
浴びせられる視線は羨望か称賛か。とにかく好意的な視線だ。
食事を終えた二匹は、サービスでデザートにプリンを出してもらう。
ジュノはあることを思う。自分とレゴシが来店しただけでプリンをもらえるように、同族の男女が結婚すると、国からご祝儀が支給されるのだ。
そして純血の子供を産めば、養育補助金も支給され、純血の家庭であればお金に困らず暮らせるようになっている。
認められて褒められて、愛されて裕福に暮らせる。
自分が求めてきたものすべて、純血婚で手にはいる。その事に悩むジュノ。
レゴシも同じように、ハルの実家が立派な一軒家であったことを思い出す。もし自分なんかがハルちゃんと一緒になったら…いろいろな不安に、思わず呻き声を漏らす。

店を出ると、警察と報道陣が。
この辺りで食殺事件が起きたようだ。
肉食カップルの二匹はどう思うかと、インタビューされる。
付き合っていないと正直に答えるジュノ。
「じゃあ草食肉食一緒に暮らすリスクを」と聞く記者のマイクを奪い取り、ジュノは叫ぶ。
「私は今、牡鹿に大恋愛中なの!リスクなんて怖がってたら振られちゃうでしょ!」
「カメラ止めろ!」大騒ぎになる報道陣を後に、ジュノとレゴシはコーポ伏獣に戻る。
電車がなくなってしまったので、ジュノはレゴシの家に泊まることに。
お礼を言うジュノに「俺の方こそありがとう」と答えるレゴシ。
ジュノは、自分は皆が大好きだと思う。しかし今までのニコニコ笑顔で言う気にはなれない。
しかめ面で「皆が大好き」と言う。

その頃、レゴシはサグワンの部屋に泊まっていた。
「パジャマとかプレゼントしましょうか」そういうレゴシにサグワンは「ノーサンキューネ!」と断った。