こっこにゃんのお部屋

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【漫画ネタバレ】第128・129話【BEASTARS】

忙しくて記事がかけなかったので二話まとめて書こう。

第128話 ガスが発生するので「混ぜるな危険」

仮面夜行会に潜入したレゴシとヤフヤ。
骨肉麻薬の売人や痴女、倫理の欠片もないパーティーに溶け込もうとするレゴシ。
ヤフヤから言われたように「大学の授業にもロクに出ず、毎晩クラブで女を引っかけては朝帰りする金持ちの家で甘やかされっ放しの一人息子」を演じようとするも、あまりに言動が浮きすぎているため、ヤフヤに注意される。
しかし、このパーティーで落ち着いているレゴシに、少し感心もしていると言うヤフヤ。
レゴシは自分は明白な草食フェチなので、仮面で種族がわからない女性には体も反応しないと答える。
食と性に関して全力で草食獣と向き合ってきたレゴシには、このパーティーは余裕なのだ。
ヤフヤはレゴシの異質さに少し驚いている。
レゴシは、皆が仮面で種族を隠しているパーティーで、草食と肉食のハーフを見つけるのに、なにか策はあるのかヤフヤに聞く。
ヤフヤはホールの中央に移動し、レゴシはヤフヤのわずかに欠けた視界を補い、二人は360°の視界で目視スキャンを始めた。
あっという間に、身体的特徴から候補を三匹に絞り上げたヤフヤ。
しかし迂闊には近づけない。とりあえず目立たないように二匹は踊ることに。ここでは同性愛者はむしろ目立たないのだ。
一瞬でターゲットを絞ったヤフヤに、レゴシは凄いと驚く。
少し前まで怖いおじさんと言う印象だけしか抱いていなかったが、はっきりと目で見てヤフヤの能力を知ったのだ。
しかしレゴシは、「あなたの残酷さを知っている以上、俺があなたに協力できるのは今日限りです。もう流血沙汰はこりごりだ」と言う。
「流血沙汰」という言葉でなにか思い付いたのか、ヤフヤはレゴシをぶん殴る。
ここでは暴力沙汰はたいした騒ぎにならない。
レゴシの鼻血をグラスに注ぎ、自分の手首を切り、ヤフヤは二匹の血を混ぜ合わせる。
パーティーの肉食獣は、みんな酒に酔っていて、血の臭いへの反応は薄い。しかし、獣の嗅覚は食欲のためだけに機能するものではない。
酔っていても同族の臭いには誰しも体が反応する。
草食と肉食の血を混ぜ合わせた液体に、思わず体が反応してタバコの灰を落としてしまった獣が一匹。

第129話 受胎告知の夢から飛び起きて

灰を落としてしまったメロンを、ヤフヤは見のがさなかった。
あっさりと手錠をかけられ、テーブルと繋がれてしまうメロン。
ヤフヤが地上に連絡しようとするが、地下で電波が通じない。
仕方なくヤフヤは、レゴシに手錠の鍵を預け、メロンが持っていた拳銃も預け、一旦地上に出る。
二匹で残されたメロンとレゴシ。
メロンは、レゴシが純血の狼ではないことに気付く。
狼にしてはレゴシは体が大きすぎるし、メロンに対しての興味を隠しきれていなかったのだ。
レゴシは答える。コモドオオトカゲですと。
いつの間にか、自分の身の上話をしているレゴシ。
メロンは言う。ハーフの生態はあまり生きるのには向いていない。
仮面夜行会ではみんな自分の種族を隠して、種族のしがらみや偏見から逃れて遊んでいるが、種族がない自分からすれば贅沢な話だ。
自分はただの異物。そう言って仮面を外すメロン。
レゴシは、まだ見ぬ自分の子供が孵化するのを目の当たりにしたような、奇妙な感覚に襲われる。
そして考える。ハルちゃんと自分の子供ができたら、その子も自分を異物だと言うのかと。
ハルちゃんと自分が種族の高い壁を乗り越えた先は、すべてが救われる世界であってほしい。
レゴシはメロンを助けたいと思う。そして、思わず手錠の鍵をはずしてしまう。
パーティーを抜け出した二匹。
レゴシは、ハーフの生態が生きるのには向いていないとはどういうことか、メロンに尋ねる。
メロンは答える。言葉のままだ。レゴシはヤフヤに言われた言葉を思い出す。肉を食べない代わりに狩猟本能だけ残った凶暴な性格だと、ヤフヤに言われていたのだ。
「変だよね。肉食と草食が仲良くされていることがいいとされているはずなのに、そこから生まれた子供は結局異物扱いなんて」
レゴシは、メロンさんの事など異物だとは思えない、こうして話していると悪い獣とは思えないと答える。
メロンは、この発言を陳腐で好きじゃないと言う。
もっと面白いこと言って、一発芸でも俺を楽しませてとメロン。
「ポケットの中にキャラメルとかトランプとかなにか楽しくなるものはないのー?」
メロンに言われてポケットのなかを探るレゴシ。なんと、あったはずの拳銃がない。
気付いた次の瞬間、レゴシは撃たれてしまった。