こっこにゃんのお部屋

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【漫画ネタバレ】第125話 モンスターからの脅迫状にのし飾り【BEASTARS】

ハルのお父さんとお母さんが新聞を見ながら何か話している。
異種族結婚が年々増加しているという記事だった。
お父さんは、ハルは堅実な子だしうちには無関係…と思う。
回覧板を隣に回しに外に出ると、誰かが玄関先で話している。
それは、レゴシとハルだった。デートの帰りにハルを家まで送りに来たのだ。
仕事のシフトと大学の時間割をお互いに交換しあうレゴシとハル。
二匹を目撃したお父さんは驚いてしまう。
咄嗟に、レゴシは友達だと言い繕うハル。
雨のなかで立ち話も何だし、中に入って夕食でもとお父さんに言われて、レゴシはハル一家と夕食をとることになった。

ウサギ用の箸はレゴシにはやはり小さい。
ハルの父は、レゴシとハルがただの先輩と後輩の関係ではないと思う。
だが、誰も怖くてハルとレゴシの関係に触れられない。食卓には張り詰めた空気が流れていた。
食卓に並んだ野菜ばかりの料理。それでも手の込んだ一汁三菜の料理や、ハルや兄弟の写真。小さい頃の作品や絵。
それらを見てレゴシは思う。草食獣の家庭は肉食獣の家庭よりも結束が固いと聞いたことがある。
それは、外の世界の肉食獣から身を守るためだ。ということは、自分は今、一家に襲来したモンスターだ。
レゴシは、煮物を優しい味で美味しいと言う。
「イヌ科は食べることが好きなんです」「何だって美味しく食べます」
その言葉に食卓の空気が凍りつく。
慌てて、野菜全般と付け加えるレゴシ。
レゴシは、ハル一家が仲良く話す様子を見て、結束とか防衛本能ではなく、ただハルが愛されて育ったんだと思う。
そして、将来もし一緒になったら温かい家庭を築きたいとも思う。

夕食を食べて帰ろうとするレゴシに、「雨も強いから車で駅まで送ろうか」とお父さん。
小動物用の車はレゴシにはかなり窮屈だ。
運転しながら、お父さんは「失礼なやつらだね」と話し出す。
見ると、パトロール中の警官がやたら車を覗き込んでくるのだ。
「狼とウサギが同じ車に乗っているだけで、僕が脅迫されてるとでも思ってるのかな」
そう言うお父さんに、レゴシは「娘さんが好きなんです」と伝える。
そして、これも脅迫になってしまうのだろうか…と思う。
ハルのお父さんは思う。
この子は靴を揃えて、家族全員の話しに耳を傾け、牙も爪も極力隠し、僕らとしっかり目線を合わせていた。
そういう小さな努力を積み重ねて、ハルの笑顔を手に入れたのだろうか。
やがて駅について、レゴシは帰ることに。
お父さんは笑って、優しく言う。
「また遊びにおいで。大きいお箸用意しておくから」
オス同士の短い会話で、レゴシは思う。一匹狼は卒業だなと。

感想
とうとうレゴシとハルの関係がご家族に