こっこにゃんのお部屋

料理と漫画の考察でもこっそりと

【漫画ネタバレ】第122話 鎮魂歌に耳を澄ませば賛美歌【BEASTARS】

デートの最後に、裏市に連れてってとお願いしたハル。
レゴシは反対したものの、結局裏市に行くことに。
周りの目を気にして、ニットでハルの顔を隠すレゴシ。
辺りに立ち並ぶ夜店の店主が、レゴシを見て次々に売り文句を飛ばす。
「小動物は肉が少ない分味が濃厚」
聞こえてきた言葉に、ハルが何を思っているか心配すると同時に、心のどこかではハルが自分に歩み寄ってくれていることを嬉しく思う。

何かを思い付いたのか、レゴシの手を引いて早足で歩き出すハル。
ついていくとそこは、ウサギ肉専門店だった。
さすがにやめようというレゴシだが、ハルに強引に手を引かれて店に入ることに。
そこは比較的良心的な店で、特定の葬儀屋と契約して遺体を受け取っているらしい。週一で神主も祈祷に来るようだ。
なんの言い訳にもならないけどと付け加えて、レゴシはハルにそう説明する。
そして、二匹で手を合わせる。

ハルは、そんなにショックではないらしい。
小動物は自分が肉になった姿は何度もイメージするし、今は自暴自棄にもならないと語り始める。
いろいろな動物とセックスしていた過去、今は隣にレゴシがいて恵まれていると思うこと。
レゴシは愛おしさで胃がつぶれそうになる。
ハルは、レゴシにここでキスしてとお願いする。
しかしレゴシは断る。
自分の全財産があまりにも少ないこと、草食との結婚が禁じられた前科持ちであること。
そんな将来が約束できない男のままハルにキスするなどできないと話す。
怒って店を飛び出してしまうハル。慌ててついていくレゴシ。
ハルは、こんな厄介な男に付き合ってやれるのは自分くらいだと思う。

その頃、ウサギ肉専門店の看板の影から何者かが二匹を見ていた。
彼はヤフヤの雇った密偵だった。レゴシの最大の弱味を見つけたとヤフヤに連絡する。

感想
裏市、活気があって楽しそうだなぁ。じいさんの指やシシ組の辺りでは恐ろしげなイメージしかなかったけど、この世界で肉食獣に生まれたら行ってみたいかも。
なんの肉かお楽しみの合挽きソーセージも食べてみたいし。
ウサギ肉専門店で死体が並んでいる場面は少し気持ち悪かった。
血だらけとか内臓とかの描写はよりもなんというかぞっとする。
草食獣はそういう想像に慣れているのか。同族のハルちゃんが全然平気なのは強いなぁと思った。
肉食の面を受け入れるために、ウサギ肉買って目の前で食べて!だったらレゴシが困ってしまうなぁとか考えたけど、意外とロマンチックだねハルちゃん。
で、断るなんて、レゴシも大人になったなぁ。

最後の場面がすごく不穏。
ハルを直接手にかけたりしない(草食には割と優しそう)だろうけど、異種族愛に否定的なヤフヤがどう出るか分からないし。
レゴシを極限まで飢えさせておいて、ハルを喰いたがるか観察する…くらいのことはやりそうね。